【 リポート 】お坊さんのお仕事体験 @ 東照寺
神聖なお仕事「お坊さんのお仕事」に挑戦!
今回はなかなか体験することができない、「お坊さんのお仕事」に挑戦です。
受け入れてくださったのは、みやま市にあります、東照寺さん。
副住職の大観さんにご指導をいただきました。
まずはお参り
私たちが通されたのは本堂のお隣にある「薬師堂」。薬師如来様が祀られているお堂です。
こちらで、まずはご挨拶。
そして、お寺のお仕事についてご説明をいただきました。
お坊さんのお仕事は、ほとんどが「お参り」なんだそうです。
朝夕のお参り(お経をあげます)。そして季節ごと、節目ごとの行事としてのお参り、また、檀家様事の行事でのお参りなどがあり、
スケジュール表を拝見させていただきましたが、まさに毎月さまざまなお祭り(お経を上げる機会)があります。
もちろん、これから体験をさせていただく私たちについても、お参りをすることで、この行事を奉納させていただくことを仏様に報告します。
修行の第一歩“お掃除”
一休さん(古いか?!)などでも小僧さんは必ずお寺のお掃除をしていますよね?
お掃除は修行の第一歩、お坊さんの大切なお仕事です。
ということで、大観さんから箒(ほうき)を渡されました。
「これは江戸ぼうきですよ」とのことですが、子どもたちはキョトンとしています。
それもそのはず、子どもたち、箒の使い方を知りません?
最近は箒を使って掃除をする機会って、ほぼないですよね!?
ということで、箒の使い方からレクチャーいただきました。
それでも実際に使ってみると難しいようで、なかなかゴミが集められません。
薬師堂の周りをぐるっと掃き掃除したのですが、どうやらゴミをそこかしこに散らして進んでいるようです。
大人たちがその後を追いながら「なかなか難しいようだな〜」とこぼしていました。
大人にとっては簡単な掃き掃除でも、経験のない子どもにとってはムズカシイ。
それをどうやってできるようにお仕事を伝えていくか、ここも大人たち、支援者たちの腕の見せ所となります。
雑巾掛けレースで大盛り上がり!
緊張していた子どもたちもお掃除をする中で少しずつほぐれてきたようです。
ここで、お寺の廊下を使っての“雑巾掛けレース”開催です。
ぐるっと回るとかなりの距離になるので、今回は直線一本のコースで雑巾掛けです。
初めての雑巾掛けレースに、子どもたちもドキドキワクワク?
ポイントは滑らないように力を確実に雑巾に乗せていくこと。
そんなアドバイスをいただきながら、いざ、レーススタートです!
イチについて、ヨーイ、
ドン!
どん!
大人も、、
どん!
やればやるほどコツが掴めてきて「もう一回やろう!」と声がかかります。
結局、リーグ戦、トーナメント戦と繰り返し、大人たちも参戦して、気づけば廊下はピッカピカ。
雑巾掛けレース、大盛り上がりでした!
そして大観さんから「お掃除はその場所を綺麗にする、ということだけでなく、自分の心も掃除をしている、と思いながら行います。掃除をすること自体が自分の心を整える修行なのです」というお話をいただきました。
滝行で心を清める!
お坊さんのお仕事はそう、人々の祈りを仏様に届けるために自身の心を綺麗にして、鍛錬していくこと。
ということで次はお坊さんの修行の一つ「滝行」に挑戦です!
滝行の作法を伝授
滝行を行う前にももちろん、仏様へのご挨拶(読経)を行います。
「これから滝行を納めさせていただきます」そう仏様に報告するのです。
東照寺ではお参りの際に柏手を打ちます。
柏手は打たない、という作法の宗派もありますが、神仏習合の時代の作法をそのまま受け継ぐ宗派もあるとのことでした。
まずはお手本を!!!
まずはお寺のお坊さんによるお手本を拝見します。
事前のお参りから滝に打たれているときの様子まで、全てが真剣。
気持ちがすごくこもっていて、見ていて神聖な“行(修行)”なんだと実感させられます。
そして、「滝行では頭から水に打たれるイメージがあると思いますが、それは間違いです。
正しくは背中、腰あたりに水をうけ、精神を統一していきます」ということです。
精神を統一、みんなできるかな??
いざチャレンジ!
お経を唱えながら、みんな一生懸命滝行に挑みます。
「冷たい!」そんな言葉は最初の一瞬だけ、あとは一心不乱に行に取り組みました
ということで、みんなご指導を受けながら滝行を行うことができました!
境内にあるお詣りスポットを散策!
滝行の後はお寺の敷地内にある様々な仏様が祀られている場所をご案内いただきました。
元はお城があった場所
東照寺はもともとお城があった場所に建てられたお寺だそうです。
だから、周りには堀が針目柄され、石垣もあってとっても広く、緑も多くて、とっても風情があります。
先ほども記載しましたが、昔はお寺と神社が同じ場所にあることも珍しくなく、神仏習合という文化が日本にありました。
なので、境内の中には様々な神様が祀られています。
それぞれの仏様の説明などを聴きながら、お参りをしていきます。
みんな何をお願いしているのかな?
お地蔵さんへの水の掛け方などもご指導いただきました。
お地蔵さんや仏様への作法などを知っておくことは、日本人として身につけておきたい教養ですね(^ ^)
感想共有とお礼のごあいさつ
最後に、みんなで今日1日の感想を書いて発表しました。
どんなところが楽しかったか、大変だったか、質問してみたいことは何かなど、色んな感想を一生懸命書いてくれました。
その感想をみんなの前で発表です!
有り難うございました!
なかなかできないお坊さんのお仕事体験。
日本の文化や大切にしたい思いやりや神様、仏様に対する気持ちなどを育てる、とても心豊かになる体験となりました。
東照寺の皆さん、貴重な体験を有り難うございました!!