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【リポート】9月5日(土)おしごと体験《 博多独楽制作のお仕事》

ものづくりのお仕事

今回は、「NPO法人 文芸想伝会」の皆さんのご協力により、日本の伝統芸能「博多独楽」の制作体験にチャレキッズが挑戦しました。
教えてくださったのは筑前博多独楽20代目、筑紫珠楽さんです。
普段は博多にある伝統工芸館などで絵付けの体験を行っていますが、今回はなんと那珂川にある工房にお邪魔させていただきました。
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筑前博多独楽

独楽の歴史は古く、古代エジプトからあるそうですが、お正月の歌に出てくる「お正月には凧上げて、コマを回して遊びましょう〜♪」の独楽は江戸時代に流行した博多発祥の「筑前博多独楽」だということです。
実に400年以上の歴史があるという博多独楽ですが、最初は独楽同士をぶつけ合う喧嘩独楽が人気となり、その後、天皇や将軍家などでも披露する曲芸独楽へと進化したそうです。
現在は、20台当主宗家三代目筑前珠楽さんが曲芸とともに独楽制作の技術を引き継いていらっしゃいます。
( 福岡県無形文化財第一号指定)
博多独楽 画像

そんな、歴史のある博多独楽の制作過程を見学させていただきました。

独楽はもちろん木からできているのですが、輪切りにした木を削るとき、“どこに重心があるのか”、を見極める必要があります。
「え?木ってどこも同じ重さじゃないの?」と思ってしまいますが、違うんです。
木は“年輪の幅の狭いほう”が“重い”んです。
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また、木の中には「節」がある箇所もあります。
そこも見つけて削ったりしながら、独楽の本体を削り出していくんです。

絵付け体験

今回の体験は中学2年生の男子です。
以前、独楽まわしも体験したことがあるということで、数あるお仕事体験の中から「博多独楽制作がしたい!」と名乗り出てくれました。
削り出される独楽の様子にも興味深く見入っていましたが、次はいよいよ絵付け体験です。

博多独楽の特徴の一つ、それは美しく、濃い、線で描かれた紋様です。
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ろくろに載せ、回る独楽の上に、泥絵具を付けた筆を落とし色付けを行っていきます。
削り出した独楽の上に筆を置いた瞬間に「パッ」と独楽の上に色がつく。
その瞬間は何度見てもドキドキします。
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独楽は完成してからその生命が輝き出す。僕たちの仕事は真剣に遊ぶことだ。というお話にとてもワクワクするものを感じました。
しかし、制作した独楽がよく回る!!
当たり前なのかもしれませんが、本当に命を吹き込まれたかのように音もなくス〜〜〜っとまわり続けます。
体験した男子もとてもコマを回すのがうまく、空中に投げての手載せなどにも成功してました(驚)!!

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独楽づくりのお話だけでなく、仕事への姿勢やこれからの過ごし方なども語ってくださり、大いに学べた今回の体験。
チャレキッズにとっても素晴らしい体験になったのではないかと思います。

ご指導くださったNPO法人文芸想伝会の松本さん、そして珠楽さん、素敵な体験をありがとうございました!

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