チャレキッズ発表会Vol.3 〜パネルディスカッション〜
企業の立場、保護者の立場から、障がい者雇用を考える
発表会の後半はパネルディスカッションです。
テーマを「企業と障がい者、お互いにとってのハッピーな就労なカタチ」としてお話しました。
ディスカッションの様子はこちらからご覧になれます。
パネリストは左から
障がい者就労支援センター ジョブコーチの 北村 里美 さん
「一般就労に向けて送り出す機関が少なくなっている。そんな状況を改善するためにも幼い頃からのキャリア教育が必要と思う」
アスクルロジスト株式会社 福岡物流センター 副センター長 酒井 博基 さん
「体験がうまくいかなかった時にどうするか、なども考えて教育機関との連携をしていってほしい」
「そして、チャレキッズには価値前提で1人称で考えられる団体であってほしい」
お仕事体験を提供してくださった、
アニマルリンクバウワウの 廣田 英里子 さん
「知らないことを知ることができる機会であり、社員に対する有効な施策にも気づかせてもらえた。また参加していきたい」
ゆうきくんのパパ 船越 哲朗 さん
「学校の教育現場で、ロードマップ作りのようなワークショップが取り入れられたらと思う」
ももかちゃんのママ 山口 里美 さん
「保護者はもっともっと知りたいことがたくさんある。このような活動、機会が増え、多くの方が情報に触れられるようになればと思います」
企業の抱える不安、保護者の不安をどう解消するか
具体的なお話の例として、アスクルロジストの坂井氏のお話がまさに「目からウロコ」でした。
取り組みを行い、それを企業価値へと転換できている企業はその気づきを多くの企業にも持ってもらいたいと思っています。
それを行うことが企業の価値につながる、業績に繋がる、採用にも繋がるなど、その視点には驚かされることが多いです。
保護者も企業も障がい者雇用、就労に関する「色眼鏡」が多すぎることがわかってきました。
会場からの質問も活発に
「障がい者雇用に積極的に取り組み、成功している企業の情報などがどこにあるかわからない。
体験する側も含め、情報をうまく連携していく仕組みってないのでしょうか?」
親御さんたちは就労が難しいかもしれない、という不安がある。
教育機関と就労企業との連携ができていない。
その部分を改善することもチャレキッズの目的。
今、入り口の(就職する)お話が中心ですが、現在中高年代の障がい者の皆さんはどのような就労体制となっていますか?
どうやったら坂井さんのような大人、企業人を増やしていけるのでしょうか?
坂井さん:
誰でも変われます。当事者意識を持って取り組めば良いだけです。
他人事にしているのは本人。
障がい者雇用は企業にとって必要な課題なんです。そのことに本当の意味で気づいていないだけです。
日本の経済を思う企業人であれば、当然取るべき行動。それが障がい者就労の促進です。
そんな熱いメッセージに会場から拍手が巻き起こりました。
手探りでスタートしたパネルディスカッションでしたが、抱える課題の一部の掘り起こしができました。
それはほんの一部ですが、そういう細かな深掘りを繰り返すことで、その場にいる人々の新たな関心や気づきが生み出せたらと思います。
そして、最後には発達教育センターの山本主事より、閉会のご挨拶をいただきました。
山本主事もチャレキッズの活動に熱心に取り組んでいただき、様々な気づきがあったということです。
今後も個人的に関わりたい、とまでおっしゃってくださいました。
最後に
福岡市教育委員会とNPOとの共働で行うチャレキッズ事業は一旦終了しますが、この2年間に体験したこと、得た気づきは言葉には尽くせないほど、大きな発見をもたらしてくれました。
そんな発見や気づきを自分だけにとどめておくのはもったいない。
多くの人が「障がい者とか変わることで気づくこと」を知ってほしい。そう思います。
どのような形かわかりませんが、少しずつでもその化学反応が広がるように、自分自身主体となってアクションを起こしていけたらと思います。
今後ともチャレキッズの活動へのご支援、よろしくお願いいたします。
チャレキッズプロジェクト実行委員会 一同