《 チャレキッズ春休みアンケート 2020 リポート① 》新型コロナウィルス禍による影響調査
〜新型コロナウィルスによる外出自粛規制下における、発達に特性のあるお子さんを育てるご家庭の状況調査 〜
2020年の3月より始まったコロナウィルス感染拡大防止に伴う外出自粛要請。
その中で家庭で過ごすことが多くなった発達に特性のあるお子さんたちとその保護者の状況についてアンケート調査を行わせていただきました。
ご家庭で過ごすことが多くなったことで予想される、お子さんの生活リズムの乱れ、そして、保護者の皆さんの心配事や困りごと、社会に対する不安はどのようなものがあるのでしょうか。
目次
目次
1.目的について
2.結果
2-1. お子さんの生活状況について
2-2. 自粛前と自粛後の変化
2-3. 心配なこと、不安なこと
2-4. 相談先について
2-5. 希望しているモノやサービス
2-6. 新型コロナウィルス禍と障がい者雇用3.まとめ
1.目的について
このアンケートは、発達に特性のあるお子さんたちの将来の就労の促進と定着を目指す一般社団法人チャレキッズが、新型コロナウィルスの影響に苦しんでいるご家庭の現状を知ることで、適切なサービスや企画を生んでいきたいと思い、実施したものです。
チャレキッズではこれまで、対面での動画制作やプログラミング、デザイン講座などのスクール活動をおこなっていますが、4月からはオンライン講座の企画を進めてきました。
今後、よりニーズが増えるのでは、ということと、保護者のみなさんへもできることがあるのではないかと思っています。
今リポートは、アンケートの質問項目のうち、お子さんや保護者の心配事や不安、うけてみたいサービスなどについての抜き出してみました。
2.結果
2-1. お子さんの生活状況について
アンケートの前半では、自粛期間中の「生活リズムの乱れ」と各生活の要素の関係について着目するため「おこさまの生活リズムは整っていますか?」に対する回答を、「セグメント(1):崩れている」〜「セグメント(5):毎日規則正しく過ごしている」のそれぞれのグループごとに分け、その傾向を探しました。
その内容はリポート②にてご紹介します。
全体としては、セグメント(5)の「規則正しく過ごしている」は全体の11.5%。「崩れている」が13%。全体的な傾向としては整っているご家庭のほうが僅かだが多い印象となりました。
各ご家庭、取り組みを頑張られている様子が窺えました。
2-2 自粛前と自粛後の変化
外出自粛によって、生活のリズムが変わり、発達に特性のあるお子さんにとっては予想できない自体やリズムが崩れるなどして、大変なのではないか、
保護者の方もそのフォローをするためにたくさんの時間と労力を割かれているのではないか、そんな思いから
お子さんや保護者の皆さんの、自粛前後の気持ちの変化についての質問しました。
2-2-1《 変化はあまりないが半数以上 》
ところが、お子様について言うと、「変化はあまりない」が58.8%。という結果となりました。
先程紹介した、「生活リズムの乱れ」のセグメントごとの違いで見てみると、「セグメント4」で数値が上がっているものの、「セグメント1」から「5」に向けて、下がっている傾向が伺えます。
「セグメント5」に関しては、全員が「変化はあまりない」と回答している。
併せて、「変化した」の回答の中には、楽しそうになった、楽になった、自傷行為が減った、落ち着いた、主張が強くなったなどの決してネガティブな変化ばかりではないことが分かりました。
お子さんについては、全体的に変化を感じている子が少ない傾向にあることと、ポジティブな影響を表しているお子さんも多くいらっしゃることが分かります。
その一方で、外出自粛によるネガティブな要素が表出しているお子さんもらっしゃいました。
次は、その「変化の詳細」を伺いましたので、抜粋してみました。
《 「変化がある」と答えたお子さんの様子 》
セグメント1
・覇気がない
・運動不足による体調不良。苛立ちやすい。TVからの情報の不安
・独り言が増えた
・おしゃべりが減ってきてる。
・自分に持病があり、重症化のリスクが高いことは理解しているので、不安は大きいようです。セグメント2
・言葉が荒くなった。寝つきが悪くなった
・体重増加 どうしてもだらだらしてしまう
・ストレスがたまっている。運動していない。
・イライラ、泣きが増えた
・言動が荒くなったセグメント3
・自分の意思を通すことが強くなった。
・わからない。まだ掴めない。
・日本中が外出自粛、休校の状態になり、先生も生徒も皆んな同じ条件になったので、登校刺激が無くなった。不登校が目立たない環境なので楽。
・休校になって落ち着いた、暴れたり自傷が減ったと思う
・太った
・イライラしている。噛む、叩く
・癇癪が増えた
・Dr.があまり話しをきく時間がなく、喘息発作が増えて 心配してるのと、発作中 マスクを出来ないので 殴られたり… 見えないので手にとってみたら 怒られたり、とか
・学校に行けない事や大好きなカラオケに行けないことを受け入れつつ、いつ行けるのか?というストレスを感じ始めている。セグメント4
・学校に行きたいという。最近、吃音が少しひどくなってきた感じがする
・兄弟喧嘩が増えた。
・ちょっとした運動での外出も嫌がる(怖がる)ようになった 敏感さ?が気になります
・楽しそうにしている
・余暇の時間に趣味に熱中する余り、ズボンの片膝を触りすぎて破ってしまうことがある。
・しばらくなくなっていたカンシャクを、たまに起こすことがあり、ストレスがたまっているのかな…?と思います。
・わがままになって、気に入らないと怒ったり泣く事が増えた
・家が大好きなので、落ち着いているが、学校が始まってからが不安
2-2-2
《 保護者はストレス 》
一方、お子さんたちを受け入れる保護者の皆さんの変化についてはどうでしょうか。
結果は、51.5%の保護者の方が変化を感じており、セグメント毎で見ると、どのセグメントでも変化を感じていらっしゃいますが、
わずかに、セグメントの(1)⇢(5)に向かって、変化をあまり感じずに済んでいる印象です。
やはり、生活のリズムが整うことで、保護者の方のストレスも軽減するんだな、と改めて感じました。
自粛期間中、どのように生活リズムを整えるか、お子さんの気持ちを安定させることができるかが、一つの鍵となっているようです。
具体的に保護者のかたはどのような変化を感じていらっしゃるのでしょうか。
その内容をご紹介します。
《 「変化がある」と答えた保護者の様子 》
セグメント1
・除菌に厳しくなった。
・家にいても何もしてくれない父親、それにつられる子供。コロナ離婚する人がよく分かります。
・体重が増えた
・精神的にしんどい。24時間、一緒だし。
・気分が高まらない。
・感染しないよう、日々緊張感があります。家で子供と2人なのでよくけんかになります。セグメント2
・子供が預けられないことで仕事に行けない。仕事先が休業になってしまったため、収入が減りました。夫のボーナスも減る可能性が高いです。
・家にいるので大変です
・仕事が思うように進まない
・ストレスがたまっている。
・イライラセグメント3
・仕事が忙しくなった
・娘曰くあまり怒らなくなった
・時間ができた
・子の癇癪や自傷が減ったことで、精神的には安定したように思う
・子供との会話が増えたセグメント4
・兄弟喧嘩が増えた。
・ちょっとした運動での外出も嫌がる(怖がる)ようになった 敏感さ?が気になります
・楽しそうにしている
・余暇の時間に趣味に熱中する余り、ズボンの片膝を触りすぎて破ってしまうことがある。
・しばらくなくなっていたカンシャクを、たまに起こすことがあり、ストレスがたまっているのかな…?と思います。
・わがままになって、気に入らないと怒ったり泣く事が増えた
・家が大好きなので、落ち着いているが、学校が始まってからが不安セグメント5
・ストレスを感じる
・疲れています
・いろいろ考える時間ができた。
多くの方が、疲労感、ストレス、経済的な不安を感じていらっしゃることが分かりました。
感じていないという方も4割ほどいらっしゃいますが、お子さんよりも保護者のほうがストレスを感じている結果となりました。
たしかに、我が家も比較的落ち着いている方だと思いますが、ついつい子どもたちの過ごし方に気が行ってしまい、普段できることが大幅に制限されています。。。(^ ^;)
つづいては、保護者の皆さんに「自粛期間中の心配事」についてうかがってみました。
2-3《 心配なこと、不安なこと 》
2-3-1《 第一位は育児や教育 》
《 選択肢 》
1、お子さんの育児や教育のこと 58.7 %
2、現在お子さんが受けている医療やリハビリのこと 20.6%
3、現在お子さんが受けている援助のこと 7.9%
4,経済的なこと 31.7%
5,お子さんの進学のこと 25.4%
6、お子さんの就職のこと 14.3%
7、子育てや障害について必要な情報を得ること 9.5%
8、お子さんを強く叱ってしまったり、手を上げたりしてしまうこと 9.5%
9、お子さんに友達や相談相手がいないこと 27%
11,お子さんの将来の生活のこと 28.6%
12、思春期や異性への対応 6.3%
13、その他 12.7%
結果として、「お子さんの育児や教育のこと」が58.7%、「経済的なこと」が31.7%、「お子さんの将来の生活のこと」 が28.6%となりました。
その詳細をうかがってみました。
《自粛期間中の心配事の詳細 》
仕事が少し減り、収入が減ったこと
イライラのコントロールがうまくいかない
もともと勉強が得意ではないのに、長い休みで学習が遅れてしまうのが心配です。
学習の遅れがどのように影響するのか、卒業後の進路はどうなるのか
定期的に通院していたが延期されている。
生活リズムが狂っている、ストレスがたまっている
我が家は先取り学習をしていないのですが、ご家庭によっては塾のオンライン学習を受講されていたりするので、ますます差が出るだろうな…と少し心配です。勉強面だけでなく対人関係なども、人と会ってからこそ学べるので。
友達とのコミュニケーションが苦手な上、休校だと家族とばかり過ごすため、より一層他人とのコミュニケーションができなくなりそうです。
勉強の遅れ、追加教材費用、今まで相談事は通級の先生にしていたが、それができない。兄弟喧嘩が増え私が怒る回数が増えた。仲の良い友達と遊べなくなり、気持ちを発散する場がなくなった。通級で指導してもらえていたケアが受けられず、元の生活に戻ったときに同級生との差が広がっていたときに、それを取り戻せるか心配。
暴力はいたしませんが、基本的なことがなかなか身につかず、ゴミや洋服を散らかし、食事のマナーなども、長い在宅でルーズになっています。本人は起床時も苛立ち暴言を吐き。コミニュケーションもギスギスです。高3で、現場実習が出来ない事、卒業後の受け入れ先に対する繋がりが現在持てない事。
友達との関わりがなくなり、家族だけの関わりが長いので、友達との距離感やつながりがへってしまっていること
一緒にいる時間が長いぶん、衝突があることと、先生の存在や学校でリズムができていたのに崩れてしまったのがつらい。
きょうだいでケンカしてると、つい強く怒ってしまいます。私も仕事をしているので、疲れがたまり怒ってしまいます。
私が出勤できないので、経済的ない不安
現在小学二年生ですが、療育のゴールデンタイムと思っています。しかし、お友達とのやり取りで学べることが出来ないため、社会性が伸ばせないのではないかと心配しています。
みんな同じだと思いますが、勉強の遅れが気になります。中学高校進学を見据えて、勉強にもエンジンをかけなければと思っていた矢先のことで、母としては焦るばかりです。
先の見えないことでの不安が大きく、学校の再開もできない中で、息子にも大きなストレスになっているようです。
母としての不安も色々あり、ほぼ毎日衝突しては凹む日々です。
親の仕事はあるため、自粛期間中に密接な関わりのあるデイサービスを利用せざるを得ず、感染リスクに晒していること
勉学面の遅れとともに、コミュニケーションの機会の喪失についても懸念されている声が聞かれます。
全ては記載できていませんが、皆の不安や困っている様子がひしひしと伝わってきます。
では、この自粛期間が終了すれば事態は解決するのでしょうか?
自粛期間終了後の心配事について伺いました。
2-3-2 《 自粛期間終了後の心配事 》
1、お子さんの育児や教育のこと 50.8%
2、現在お子さんが受けている医療やリハビリのこと 13.6%
3、現在お子さんが受けている援助のこと 3.4%
4,経済的なこと 20.3%
5,お子さんの進学のこと 28.8%
6、お子さんの就職のこと 18.6%
7、子育てや障害について必要な情報を得ること 5.1%
8、お子さんを強く叱ってしまったり、手を上げたりしてしまうこと 1.7%
9 お子さんの友達や相談相手がいないこと 10.2%
11,お子さんの将来の生活のこと 25.4%
13、その他 15.3%
結果は、「お子さんの育児や教育のこと」が50.8%、お子さんの進学のこと 28.8%、「お子さんの将来の生活のこと」 が25.4%となりました。
自粛前との違いは「お子さんの進学」についての関心が上位にきているところです。
学校休校期間中の遅れをどのように補っていくか。
発達に特性のある子どもたちの場合、「ただでさえ遅れているのに、、、、」という保護者の不安感がとくに強く、
勉学の遅れへの不安感、ひいては進学進路、就職への不安へとつながっているようです。
《自粛期間後の心配事の詳細 》
受診予約を取るのに半年かかったので、また振り出しに戻るのはきつい
解除されても疾患を持つ子どもが本当に安心して学校に通えるのか…
就職活動が滞っているので、その後どう動き出せばいいのか。
自粛期間、父親の仕事が減ったため、収入が減っている。先が読めないことと、このまま続くかもしれないところに不安を感じる。
解除されても、コロナが完全に撲滅されている訳ではないため、感染が怖いです。
初めての経験過ぎて、何が有るか起こるか分からない点。見通しが利かない事。
将来的なことが不安。働ける場所があるのかなど。
こんなに長期で学校に行ってないため、再開後に学校へきちんと通えるかが不安です。
遅れた勉強、友達との差和埋められるか心配。
解除後、宿舎生活は当面できないとのこと、毎日の通学が心配です。規則正しい生活への順応
ゆったりとした学校生活はおそらく望めず、忙しい毎日になるであろうから、それについていけるかが不安
学校が始まって、行ってくれるか不安。
コロナウィルスへの罹患(私自身が基礎疾患を抱えているため家族全体への罹患)
学校に行くのが怖いと言っている
積み残しもあるのに新しい学年の勉強なんて全くできる様な状態ではない。
体力の低下、筋力の低下
高等部卒業後の進路や住む場所
私も仕事がなくなり無給です。
就職に向けての実習が滞りなくできると思えない
勉強への遅れと、経済的に余裕がなくなってしまうことでの余裕の無さ。
すべてのご回答は記載できませんでしたが、一様に皆さん、自粛前と同じ不安を抱えていらっしゃるようです。
自粛中と自粛終了後、経済に対するご不安の数値が少し下がりましたが、育児や教育、お子さんの将来の生活のことなどに対する不安は変わらず大きいことが窺えました。
2-4《 相談先について 》
心配事や不安なことについて、「相談できる方がいるか」についてうかがったところ、「家族、親戚」が72.1%でもっとも多く、次いで「知人、友人」「同じ悩みや障害をもつ子の保護者」となった。
《 選択肢 》
1,家族、しんせき 72.1%
2,知人・友人 52.9%
3、保育園、幼稚園、学校の教職員 20.6%
4、医師、病院、ソーシャルワーカー、看護師、カウンセラー 22.1%
5、福祉施設や作業書の職員 11.8%
6、公的機関の職員(市役所、保健所、児童相談所など) 5.9%
7、民生委員、児童委員 1.5%
8、同じ悩みや障害を持つ子の保護者 27.9%
10、サービスを供給している事業者 19.1%
11、相談支援事業所 10.3%
12、こども家庭支援センター 0%
14、相談するところがない 8.8%
15、相談するところがわからない 1.5%
16,その他 0%
しかし、5、福祉施設や作業書の職員 11.8% 6、公的機関の職員(市役所、保健所、児童相談所など) 5.9% 7、民生委員、児童委員 1.5% など公的なサービスへの相談が少ないことが気になるところだ。
また、相談するところがない、が8.8%、相談するところがわからないも1.5%あった。
相談できる場所が選べる状態にまでするには、どのようにすればよいか、意見を今後も交わしていきたい。
2-5《 希望しているモノやサービス 》
自粛期間中の心配事にも上位に来ていた育児と教育。実際に、学びの機会も勉学の面だけでなくコミュニケーション力を磨く機会も奪われている。そして、多くはないものの、ストレスを感じているお子さんもいる。そんな中「いま、こどもたちにさせてあげたいことや活動」について伺った。
2-5-1《 「お友達との交流」 》
最も要望が多かったのは「同世代のこどもとあそばせたい」で、およそ6割の方が希望。
子どもたちは、お互いに触れ合い、体を動かし、知識を共有するなかで、社会性を磨く。子どもたちだけでなく、保護者もその機会を望んでいることがわかった。
《 選択肢は以下のとおり 》
1、同世代の子供とあそばせたい 58.8%
2、学校児童館や学童保育所など身近な施設で過ごしたい 5.9%
3、塾、習い事 22.1%
4、放課後等デイサービスを利用したい 22.1%
5,オンラインでできるコミュニケーションの場 25%
6,オンラインでできる学びの場(プログラミング、動画制作など)29.4%
7,オンラインで学べる勉強の場(学習支援講座) 29.4%
8、自宅でゆっくり過ごさせたい 13.2%
9、特にない 8.8%
10、その他 4.4%
2-5-2 「オンラインでの学びの場」
つづいて多かったのが「オンラインでできる学びの場(プログラミング、動画制作)、勉強の場(学習支援講座)がどちらも29.4%。
それに続いて放課後等デイサービス、オンラインでできるコミュニケーションの場が22.1%となりました。
オンラインの学びの場へのニーズは今後も高まっていくことが予想されますが、障がいのあるお子さん、発達に特性のあるお子さん向けのものはまだ数が多くない状況です。
オンライン、オフライン問わず、夫々の発達の状況や理解の進み具合に合わせたLX(Learning Experience 学びの体験 )が必要です。
そして、放課後等デイサービスの利用も多く求められていることも、学校以外の場所で
同世代の子どもたちがふれあい、特性についての理解のある環境での学び、交流が望まれていることが窺えます。
2-5-3《 保護者の場合 》
保護者のみなさんが求めているサービスについてうかがったところ、「支援や援助など行政施策のおまとめ情報」が38.5%で1位で、ついで「専門家からのお役立ち情報(テキストベースのブログや掲示板)32.3%、「一方的に視聴できる専門家からのアドバイス情報など(動画コンテンツ)」32.3%と続きます。
《選択肢 》
1、保護者どうしの情報共有(テキストベースのブログや掲示板) 24.6%
2、保護者どうしのオンラインによる座談会(おしゃべりの場)18.5%
3、専門家からのお役立ち情報(テキストベースのブログや掲示板)32.3%
4、専門家によるオンラインセミナー、座談会(おしゃべりの場)23.1%
4、一方的に視聴できる専門家からのアドバイス情報など(動画コンテンツ)32.3%
6,支援や援助など、行政施策のおまとめ情報 38.5%
7、特にない 23.1%
10、その他 4.6%
オンラインで双方向で受け取るコミュニケーションや講座などについては比較的消極的な印象がありました。
これは、オンライン上でのやり取りの煩雑さや抵抗がまだまだ高いことを物語っています。
しかし今後、オンラインでのコンテンツが増え、触れる機会が増えることで、オンラインへの抵抗感が薄らぎ、参加希望者も増加すると思っています。
いかに早く、新しい情報環境に馴染めるかも、情報格差を縮める要因となると思います。
2-6《 新型コロナウィルス禍と障がい者雇用 》
チャレキッズでは、今回の緊急事態を受けた景気の悪化により、障がい者雇用促進の動きが鈍化することを懸念しています。
こんな時代だからこそ、価値の基準を「皆が等しく幸せになれる世界の構築」に舵を切るには何が必要なのでしょうか?
そのためには、経済活動最優先でなく、弱者を置いていかない姿勢をもつ企業が消費者から選ばれる社会にしていく必要があります。
皆さんはどうお考えになるのでしょう?
そこで、今回のアンケートでも「経済状況の悪化と企業の姿勢」について伺いました。
2-6-1《 「仕方がない」は16.4% 》
《経済状況が厳しくなることで、障がいのある方の雇用促進が鈍化することも考えられます。そのことについて、あなたはどのように考えますか?》
結果としては、70%の方が、「厳しい状況時こそ、弱者を置き去りにしない企業が選ばれるよう、行動していこうと思う」を選んでくださいました。
一方、「仕方がないことだと思う」も16.4%あり、その他のご意見は以下のとおりです。
・国にもその点に関しては考えて欲しい
・仕方がない部分もあるが、互いに助け合えることもあると思う
・人間は余裕がないと、他人へ優しくなれないんだな…と、コロナにより思わされました。よって、コロナが落ち着くまでは、ある程度仕方のないことだと思います。。が、反対に人が足りなくなっている業種もあるため、まずはその業種に、障害のある方のポテンシャルを知っていただくよう働きかけていけば、雇用の創出も可能では?(ひたすらマスクを作る、商品をピッキングする等が得意な方いらっしゃいますよね)
・国の支援、政策が必要
・障がいの有無で雇用するしない、といっているレベルの低い議論にはそもそも付き合うつもりがないし、関心がない。障害ではなく、タレントで人財を見れない会社はつぶれるだけ。
・ある程度仕方ないと思いますが、障害者が社会的に孤立したり、将来的には生活保護受給者になってしまうような気がします。雇用してくれる事業主への助成金を増額してほしい
2-7 障がいのある方々の暮らしの変化予想
今回のコロナウィルスの影響により障がいのある方々の暮らしはどのように変わると思うか、ポジティブな面、ネガティブな面を伺った。
《 障がいのある方々の暮らしの変化予想 》
ポジティブな面 | ネガティブな面 |
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3.まとめ
今回のアンケートは、外出自粛が続くことで障がいのある方々の暮らしや仕事、将来設計にどのような変化や影響があるかを知るため、そして変化の中にあって、どのようなサービスが求められるかを知るために実施させていただきました。
多くの皆様のご協力とシェアによる拡散をいただき、70名からのご回答をいただくことができました。心より感謝申し上げます。
オンラインとオフラインの強みを活かす
学校がないことで、以外に楽しく過ごせているお子さんも多いこと、保護者のほうがストレスが高いこと、経済が悪化することによる不安も強いこと、
それに伴い、教育や進路についての不安が最も強いことを知ることができました。
それらの不安の相談先については、行政や公的機関への相談支援が行き届いていないことなども知ることができました。
また、「希望しているモノやサービス」については、オンライン講座などへの要望が高く、現在展開しているチャレキッズ・スクールの講座のオンライン化とコンテンツのブラッシュアップを急ぎ行う必要を感じています。
チャレキッズスクールの内容はこちらから
講座では、動画講座、デザイン、プログラミングに併せ、学習支援のコンテンツも作っていければと考えています。
一方、保護者向けのコンテンツについてはまだまだオンラインセミナーやオンラインでの双方向コミュニケーションには抵抗があることが窺えましたが、徐々に機会を増やすことで、そのメリットや有用性を感じていただけるよう、啓発を進めていきたいと思っています。
そして今後、企業と家庭を、お仕事体験以外の方法でもつなぐことができないか、オンラインとオフラインを活用した取り組みを進めていきます。
改めて、今回、アンケートを採るにあたり、多くの方のご協力とシェアによる拡散をいただき、心より感謝申し上げます。