リポート②【お仕事チャレンジフェス2020】〜 大切なのは”経験” 〜
子どもたちのパフォーマンスは”伸びる”
お仕事チャレンジフェス2020では、参加企業がそれぞれの仕事を切り出し、その職務を分かりやすく伝えるために様々な工夫を凝らしました。
企業側が目線を合わせ、伝える工夫をしたことで、「理解できる」「集中できる」「もっとやれる」という気持ちがあがったことをご紹介しました。
→リポート①
アンケートでも、
「やっているうちに上達していった」37.8%
「できる仕事の幅が増えるのでないかと思った」32.4%
と、前向きな気づきを得ることができました。
保護者からも、
「日ごろの接し方や導き方を見なおそうと思った」(29.7%)
「子供の苦手なことが発見できた」(21.6%)
など、日頃の生活の中では見えてこなかった気づきを得ることができたようです。
仕事とはどんなもの?!
仕事の経験のない若者にとって、ワークショップは「仕事とはなにか?」をイメージする機会となります。
「仕事ってたのしいな」「けっこうきついな」「やりがいがあるな」など、仕事だから得ることができる達成感が必ずあります。
それが体験出ることもお仕事チャレンジフェスの目的です。
アンケートでは「体験した仕事をもっとやってみたいか」について聞きました。
すると、
「やってみたい」67.6%
「自分には難しいかもしれないが、また挑戦したい」21.6%
「自分にならできると思った」18.9%
と、仕事に対する前向きな姿勢も向上したことが伺えました。
同時に
「自分には難しいと思った」5.4%
という気付きもあり、体験を通して適性を知る機会にもなっていました。
自分はどんなことが好きなのか、向いているのかを、自身の経験から判断する、この体験こそが若者に必要なのです。
そして、そんな前向きな気持ちになっている参加者が「次回挑戦してみたいこと」についても以下のような意見をいただきました。
次回挑戦するときにやってみたいこと
「畳の仕事にチャレンジしたい」
「YouTuberになりたい」
「ラーメン作り」
「モデル、メイク」
「作業系の仕事をやってみたい」
「介護にも興味あるため車椅子の押し方などに挑戦したい」
「色々なアート」「システムエンジニア」
「プログラミング」
挙げてくれている体験は、今回体験したワークショップとは異なるものばかりです。
「もっともっと色んな体験がしたい」そんな気持ちが現れているのではないでしょうか。
併せて、企業訪問の形での体験についても、「是非参加したい」「都合が合えば参加したい」を合わせると、94.9%の方が「参加したい」となりました。
ぜひ、企業の皆さんの積極的な受け入れをコーディネートしていければと思います。
こどもたちの“変化”
参加する前と、参加した後で、子どもたちに変化はあるのでしょうか?
たかだか90分程度の取り組みで劇的に変わることはないかもしれませんが、それでもこの質問を投げかけたのは、昨年も体験後に変化を示す子どもたちがいたからです。
そして、体験から1週間も経たないうちに実施したアンケートで、お子様に変化があったと回答された方がなんと35%もありました。
どんな変化があったのかを伺うと下記のような回答が返ってきました。
体験後のお子様の変化について
・教えてもらったことを、家でもしてあげるねと嬉しそうに言ってくれた。
・連れて行ってくれて、ありがとうって、私たちに自分から、大きな声で伝えてくれたました。
・すごく、いい経験できた証拠だと思います。
・就労に関して考え方が前向きになることが出来た。
・色々な体験をしたいと言っている
・天神ホルモンさんで、お肉を捌いたので、またやりたいと言い、調理をやりたいと言ったりしています。時々手伝ってくれていたけど、自分からやりたいと言う気持ちが強くなっていた。
・達成感があり、嬉しかったらしく感想文を書いていた
・また色々チャレンジしたいと前向きな発想になっている
・色々な仕事をやってみたいと思うだけでなく自分に出来るかな?と考えるようになった。
・雰囲気が少し明るくなった。
・積極的になった
・家事の手伝いが増えた
私はこの内容を見ただけで、この取組の意義を感じました。
経験を通して、子どもたちが心を動かし、やる気を向上させ、それを態度や言葉で示してくれた。
これが、彼らの成長のきっかけになります。
「わずか35%」と思うのか、「35%もの」と思うのかは、人それぞれでしょうが、確実に“経験”を通して変化を感じてくださっていることはたいへん大きなことです。
あとは、その彼らの変化を敏感に察知して、今後の取組にどのように活かしていけるか。
それは、私達大人側、企業側に求められています。